婚外恋愛 第一章(5 ) 不安な気持ち
ドアを開け
ホテルの部屋へ入ると
彼女は覚悟を決めるように
『来ちゃったね!とうとうココまで』と
天井を見上げて、独り言のようにポツリと言った
『来ちゃったね』と
天井を見上げて、私は、彼女の言葉をなぞった
内ドアを開けた時
彼女が手を(繋いで)と差し出したので
彼女の決心を確認するように
彼女の目を見て、手を繋ぎ部屋へと入った
2人掛けのソファと
ガラスのローテーブルが見えて
その右奥にはキングサイズのベッド
部屋は黒基調で暗めの部屋だったと思う
1回目と2回目のデートには
無かった緊張感が漂っていたので
『座って落ち着こうか?』
『何か飲む?』と
ガラスのローテーブルを少しズラして
座りやすいように
ソファーとの距離を取り
(座りなよ!)と仕草で示すと
『飲み物は、御風呂の後でいいよ』
『一緒に座ろ❤』と彼女
2人掛けのソファーに並んで座ると
彼女は、コチラを見ずに
右手をグー(今ならイイネかな)の形にして
その親指の爪をみながら
話を始めた
『(この先へと進みたい私)と(進むのが怖い私)が居るの』
ポッチャリタイプで
華奢では無い彼女が
猫背で小さくなっている
不安そうなな様子と相まって、かなり小さく見えた
『どうして怖いの?』と聞くと
『1つは、本当に、長い間、旦那としてないの』
『2人目を妊娠してから、シテ無いから15年以上20年近く』
『他にも、理由があるの?』
『もう一つは、肥ってるから❗お腹出てるし』
『歳だから胸も下ってる』
『肥ってるのは問題無いよ』
『こっちだって、マッチョでも無いし、どっちかって言えば太いし』
『そんな風に言ってくれると思ってたけどね』
『でも、少し前にね、、』
『少し前って、いつ頃の話?』
『一年前❗テレクラで知り合って会った人が居るのね』
『今よりも肥ってたけど、その人、私を見たら【ムリムリ】って感じで、手を振って、何も言わずに帰っちゃった』
『今、少しは痩せたけど、私の身体を見たらアナタだって、、、』
と更に彼女は、背中を丸めた
とても不安だったんだろうな
それでも、ココまで来てくれたんだなと思い
愛おしいような可愛らしいような
何というか、、、
【ありがとう❤】
みたいな気持ちになったのを覚えている
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